アルモニアに火をつけて気がついたことがあります。
いや……正確には以前から気がついていたことではあるのですが、それはこの古民家の構造上の問題点です。
まず最初の問題点は、天井に断熱材が全く入っていないことです。この時点で、天井に断熱材(グラスウール)を入れていたのがキッチンと脱衣所くらいで、一番広いリビングを始めに、座敷や個室など天井の95パーセント近くに断熱材が入っていませんでした。こんな状態でよく12月や1月の真冬の寒波を乗り切ったなと思います。これでは、アルモニアから発せされる熱量が全て天井から逃げていきます。アルモニアから発せされられる熱量は高いところに溜まりますが、その天井は断熱材がゼロで、ただの薄い板を載せただけで隙間だらけです
それと、もう一点問題点が分かりました。それはアルモニアを設置している部屋の「下がり壁」です。
アルモニアに点火をして2時間くらい経つと、このアルモニアを設置している個室の天井がサウナ状態になります。かなりの熱気が籠っていて、30度以上はありそうです。しかし、このアルモニアを設置している前のリビングの天井は暖かくなっていません。断熱材を入れていないことも原因としてあるのでしょうが、この下がり壁が邪魔をしていて、他の部屋に熱が移動していないことが分かりました。アルモニアを設置する前に現地確認をしてMさんが下がり壁の存在を気にしていた理由がようやくわかりました。この土壁は屋根の方まで延びているので撤去が難しいと思っていました。しかし、土壁の中には柱はないと思われ、Mさん曰く、それなら下がり壁の撤去は構造的にも可能だと思うと言っていました。
写真の赤丸が問題の下がり壁です。写真はアルモニア設置前のものです。奥の部屋の天井部に熱がこもってしまいました。
断熱材の施工。下がり壁の撤去。
この2つの対応をしないとアルモニアの真価が感じられないことが分かってきました。