生活排水・雨水の排水処理について①~昔の排水は自然浸透だった~

この物件を購入して、一番困ったのは排水対策でした。

 

現時点で生活排水に関しては、下水道に接続したことで目途が立ちましたが、雨水の排水対策に関しては、2021年6月の時点でもまだ完全には解決していませんが、少しづつ先が見えてきています。それについてはおいおい書いていきたいと思います。

 

まずは生活排水について書いていきます。僕が買った古民家ですが、北側の市道まで公共下水管は敷設されていたのですが、接続はされていませんでした。

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上の図の黄色の箇所が、元の持ち主が所有していた土地の範囲になります。

 

家屋の北側の道路に繋がる土地の大部分が、他の人の所有地(3人の共同所有地)でした。その西側に道路に繋がっている細い土地を所有していましたが、そこには見上げるほどの大きな木が何本もあるため、伐採や整地をしないと、下水管を通すのは難しい状態でした。下水道の接続について、まだまだジャングル状態の時に、下水道屋さんに見積もりに来てもらったところ、「100万円くらい」と言われてしまいました。分けいれないくらいの藪で、正確に距離を測ることもできなかったので、しょうがなかったのでしょうが、業者さんからも、実質「こんなん無理」と言われたような感じでした。東側の土地も、もとは持ち主の土地だったので、下水管と繋ぐつもりであればつなぐことができたと思いますが、結局は接続しないままでした。

 

その後、僕が購入する前に東側の土地を他の人に売ってしまいました。そうなると北側の下水管につなぐ手段がなくなってしまいました。そもそも南側には下水管が来ていません。それに道路までに百メートルくらいの距離があります。南は家屋から道路の間には他人の土地や畑があります。下水管をつなぐには北側しか手段がありませんでした。

 

以前住んでいた人はどう生活していたのかと言うと、古民家を買った時に「トイレは汲み取り式」だと説明がありました。さらに「下水は引いていない」と説明がありました。そうなると「皿洗いや洗濯や風呂水などの生活排水はどう処理していたんだろう?」という疑問が出てきたので、質問したところ「北側の家の排水路に直接流していた」と回答がありました。

 

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上の図の赤色の箇所に垂れ流ししていました。赤色の箇所は藪だったのですが、その藪の中に生活排水を直接流して自然浸透して処理していたようです。洗剤から何から何まで全て屋外に流して処理していたと驚きの話を聞かされました。僕たちが購入した際、北側の台所や風呂場に繋ぐ形でU字溝の残骸のようなものが土の中から出てきました。長い年月、大木からの落ち葉が積もって土の中に埋没していましたが、どうやら排水は、そのU字溝を通って東側の藪の中にたどり着いて、自然浸透させていたようです。

 

じゃ、どうしようかと検討した所、トイレは汲み取り式のまま諦めて継続することを考えました。ただ、汲み取り式だとどうしても不衛生な感じがして、簡易水洗トイレを取り付けることも考えました。ただ、生活排水に関しては解決手段が見つかりません。浄化槽の検討をしてみました。市役所のHPを見ると、費用の3分の1だか3分の2の補助が受けられるとありますが、但し書きで、公共下水道が近くに来ている場合には利用できないことがわかりました。補助金がないと、かなりの高額になってしまいます。

 

そんな中、北側の3人の共同所有地を僕に売却してもよいという話が出てきました。

 

家屋北側です。この個所に台所や風呂場がありました。落ち葉でU字溝の排水路が埋まっていました。

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この鬱蒼とした木に向かって地面が低くなっています。その中に自然浸透させていました。

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